【コモンロー】クロアチアでビザを取るまで【移住】

クロアチア移住

 

こんにちは。

今日はクロアチア人パートナーを持つ私が配偶者ビザ / コモンロービザを取得するまでの道のりを記録として残したいと思います!クロアチアは結構ルールがコロコロ変わるので、これは参考にしていただく程度にして必ずその時の法律に従ってください。

 

初めに

コモンローに関してクロアチアではまだまだシステムや理解が深くなく、なんだそれと聞かれることも多々あります。(移民局ですら聞かれました)ちなみに日本では事実婚と言われています。

カナダでは『1年同居』でコモンローになれます。

クロアチアでコモンローの定義を満たすためには『3年同居』の証明が必要です。

しかもオフィシャルな書類が必要です。カナダでは銀行口座の住所で証明できたり、アパートメントの契約書で証明ができたのですが、クロアチアではそうはいきません。

婚姻届と同様のレベルの証明書か、それ以外ならアポスティーユされたものが必須だと思っておくと良いです。

 

私たちはカナダですでにコモンロー、いわゆる婚姻状態であったにも関わらず、公的な書類では「3年」以上を証明しきることができず「3年」を満たすまでに数ヶ月待つことになりました。

 

これ他国の法律に干渉してますよね〜。カナダで認められたコモンローもクロアチアでは認められないと言われてしまったわけですから。「結婚」と同じステータスなのにどういうことなんでしょうか。

幸いなことに私たちは公的書類上では2年8ヶ月は満たしていました。ですので申請から4ヶ月、「3年」を満たすために待つ羽目になりました。

 

コモンローはビザ申請の観点から見るとなかなかハードなチョイスかもしれません。




まずはメンタルを準備する

 

大前提としてクロアチアの役所書類関係(bureaucracy)はスムーズに行きません。

言い切ります。

きっと何度も役所を行ったり来たりしたり、リストにない書類を要求されたり、理不尽な対応をされて嫌な気持ちになると思いますが、それが普通なのがクロアチアです。

 

絶対にクロアチア人の誰かについてきてもらいましょう。移民局の人たちは英語を聞くと機嫌が悪くなるか話してくれません。

 

日本やカナダのお役所仕事も待たされはするけど、職員の人の態度がめちゃ悪いとかないし、基本用意されたものを持っていけばその日に手続きって終わるじゃないですか。

それがいかにありがたいことか、を学びましょうというわけです。

 

そして人によって言ってることが違う、対応が全然違うことも当たり前に起きます。基本みんなイライラして機嫌が悪いので、まろやかな対応の人に出会えたらそれだけでとてもラッキーです。感謝。

 

あと超重要事項なのですが移民局、客用トイレないです。めっちゃ待たされるのにトイレないです。

近くのカフェに行くしかないので覚悟していってください。

必要な書類

  • アプリケーションフォーム2B ーこちらからダウンロードできます
  • パスポート
  • 入国したときに警察にアドレスを提出した時の証明書/滞在届ー公的役場の証印が必要(2024年から)
  • カナダのコモンロー証明ーアポスティーユとクロアチア翻訳つきー翻訳会社にPDFもらいましょう
  • カナダの無犯罪警察証明ーアポスティーユとクロアチア翻訳つきー翻訳会社にPDFもらいましょう
  • 健康保険証明(旅行者用保険)ーいつ申請が終わるかわからないので1年ほどカバーされていると良い。私はSaftyWingのノマド保険を使い、クロアチアの保険取得後に解約、返金をうけました。https://safetywing.com
  • 出生証明書ー日本から戸籍謄本を取り寄せてクロアチアの日本大使館で申請する。
  • 婚姻要件具備証明書ーこれはHPやリストには載っていないのですが、コモンローの場合は必要になって来るので出生証明書と一緒に大使館で申請してください。私はこれを最初に用意していなかったので1ヶ月は余計に時間がかかりました。
  • クロアチア人パートナーのID
  • 自分の写真ー3x3.5cm
  • 申請に必要な料金

私は最初から全て用意できていたわけではなくて、料金の振り込み用紙などもその場でもらうものなので詳しくは下記の行程を読んでいただけると幸いです。

こちらは参考にしたウェブサイトです。以下全編英語ですが現役弁護士の人がとても丁寧に解説してくれているので私はこのサイトを全面的に利用していて、有料ですがZOOMで作戦会議もしてもらいました。

 

How to apply for temporary residence in Croatia as a non-EU/EEA family member of an EU/EEA citizen

Here are the requirements:

  • Completed application form Obrazac 2b called Zahtjev za izdavanje boravišne iskaznice za člana obitelji državljana države članice EGP-a koji nije državljanin države članice EGP-a provided by the police – download it here
  • Copy of a valid passport – if a passport is not in English, you must have a copy notarized and translated into Croatian
  • Registered address where you will reside with your family member – view a guide here
  • Proof that you are a family member of EU/EEA citizen
    • For spouses – marriage certificate not older than 6 months, which must be apostilled/legalized and officially translated
    • For extramarital partners – birth certificate not older than 6 months, certificate of free marital status, excerpt from the register of extramarital unions, birth certificate for a child if they have one
    • To prove child-parent relationship – birth certificate, a decision on the adoption
    • For dependent members, household members, and serious health conditions – birth certificate, decision on the adoption, medical documentation, proof of custody or alimony
  • Criminal background check + certificate on the length of stay from your country of nationality when applying for the first time – Certificate of length of stay is required for people who lived the last 12 months in a country other than the country of their nationality. – View a guide here
  • Proof of financial means
  • Valid healthcare
  • 30×35 mm photo
  • Required fees

引用:EXPAT CROATIA

ビザ申請中の滞在ステータスについて - シェンゲン関連

パートナーの友達の弁護士に聞いたのですが、ビザの申請中はクロアチア国外には基本的に出れませんのでシェンゲンの90日間をオーバーしてしまっていたとしても滞在していて問題ないとのことでした。ただ最近法律が変わって「申請中」ステータスでは滞在できないとなったらしいという話も聞きました。じゃあどうしたらええの?という感じですけど、当たり前ながら移民局は自分がクロアチアにビザ申請のために滞在していることは把握していますし、その情報は警察とも共有されているっぽいので「不法移民」扱いされることはないと思います。

ビザ申請が却下された場合も、「異議申し立て」というのを弁護士さんと行えばその間は「申請中」のステータスのままなので万が一却下されることがあっても大丈夫と言っていました。

ちなみに私はシェンゲンをすでに3ヶ月オーバーしていて、しかも申請中ステータスだった2024年1月、ドライブ中に警察に止められ車内全員のID掲示を求められるという事態に遭遇しました。

不法移民が問題になっているエリアでしたのでランダムに車を止めてチェックしているようでした。

その時私はパスポートは持っておらず、カナダの運転免許証を提出しました。警察の方はそれをデータベースと照合して合法な滞在者であるかチェックされてましたが特に問題なく無事に通過することができました。

その経験から、「申請中」のステータスはシェンゲンをオーバーしていても合法な滞在理由になっているんだなと察しました。なにせグレーゾーンが多いクロアチア。対応した人にもよるクロアチア。はっきりと「こうだ」と言えないところがあるのがもどかしいです。

ビザ取得までの全行程

2023・10・18

 

私はザグレブ在住なのですが当時はザグレブ中心地の窓口は地震の修復中で(何年やってんだ)、受け付が機能しておりませんでしたので、ノビ・ザグレブの移民局に書類を持っていきました。

アリーナの近くで、中心街からトラムまたはバスでいけます。

https://g.co/kgs/LdZCH5L

まずこちらのマシンをタップして番号の紙をゲットします

こんな感じの紙が出てきます

番号とどの部屋に行くかはこのスクリーンで確認

ちなみにチケットのQRコードを読み取るとスマホでも待ち時間と現時点での順番を確認できるので、スクリーンの前にずっといなくても大丈夫です!

 

ただこの日はチケットを取って並んで、窓口に用意した書類を全て持っていったのに即追い払われました。Emailで申請しないといけなかったみたいです。

対応したおばさまはめちゃくちゃ機嫌悪くて、こちらの話を聞く姿勢を全く持たず、

クロアチア人のパートナーはブチギレていました。私は何が起きたか理解できずあわあわしてました。



2023年10月19日 Emailにて書類送付

Email を通して書類を送付する

こちらのアドレスは『EU部外の人(第3国と通称されます)がクロアチア人の配偶者のもとで家族ビサを申請する』場合に使用できるアドレスです。

g.drzavljanstvo.stranci@mup.hr

 

他にもEU国同士とか、第三国同士とかパターンごとに分かれています。

添付したものは基本的に上記した必要書類を全てスキャンしたものになります。ID関連はコピーでの提出になります。写真も一応スキャンして送りました。

一応以下が提出したものの一覧です。

  • アプリケーションフォーム2B
  • パスポートのコピー
  • 入国したときに警察にアドレスを提出した時の証明書/滞在届ー公的役場の証印が必要(2024年から)
  • カナダのコモンロー証明書ーアポスティーユとクロアチア翻訳つきー翻訳会社のPDF使用
  • カナダの無犯罪警察証明ーアポスティーユとクロアチア翻訳つきー翻訳会社のPDF使用
  • 健康保険証明(旅行者用保険)
  • 出生証明書
  • 婚姻要件具備証明書(私はこの時点では持っていなくて提出できませんでした 泣)
  • クロアチア人パートナーのIDのコピー
  • 自分の写真ースキャンして添付しました

 

10月28日

PetraからEmailにて返信があり、前回と同じノビ・ザグレブの担当局に来てねとのこと

https://g.co/kgs/LdZCH5L

実際にきた文章

 Remetinečki gaj 13(住所), soba 18/I(部屋ナンバー). kat radnim danom u vremenu od 08:00-12:00 sati(営業時間8時から12時)

8時から12時の間なので翌日に朝イチで向かうことに。

 

10月29日 初めて移民局へ行く

担当局のペトラさんに会いにいきました。ちなみに担当者に直接会いに行く時はチケットでの順番待ちは必要ありません。直接オフィスの部屋(soba 18/I)に向かいます。

彼女はなんの書類にも目を通していないし、何が添付されているかも把握していない状態でしたので最初から説明し直し。

コモンローの適応ルールをいまいち把握しておらず、「3年」を満たしている書類を出せと言われ、パートナーとの3年間の同居が証明できる書類の追加提出を求められました。

結局何もできず帰宅。



弁護士の友人と相談タイム

パートナーの友達が弁護士でしたので、なぜ自分たちの書類が通らなかったのかをプロの目から見てもらい、結局カナダの法律の正当性を訴えて揉めるよりも、クロアチアの「3年」ルールを満たしていることをアピールしていこうということになりました。

カナダにいる時の同居人兼管理人のに頼んで、カナダでの二人の同居期間が3年を越えていることを証明するためのStatement(陳述)を作って送ってもらうことになりました。

 

11月20日

Statementと、提出IDより古い日付のIDがあったので、今回は弁護士を通してコモンローが証明されるものとしてペトラに送付してもらいました。

 

12月7日

なんの返事もなし。弁護士が電話もしてくれていたがでないそうです。

2024年1月16日

弁護士の友人から、ペトラが新たな書類を要求していると聞きました。

一旦「3年」を満たすために2024年2月を待ってから、本当にその書類がいるのか改めて聞くことに。ただまだ確認中だから弁護士におって連絡するとのこと。

2月1日

弁護士、コロナにかかり休養中

2月9日

弁護士、ペトラに電話するも普通。代わりにEmailを送ってくれました。

3月4日

なんの連絡もなし。パートナーが、Emailを送りました。

3月20日 追加書類発生

もう我慢できん!となり、担当局に弁護士、マリオと3人でアポなしでいきました。なぜかそのタイミングでペトラが揃った書類を上司に見せてくれることになり、今まで見せてなかったのかと愕然タイムに。コモンローでビザが取れるか遂に正式に確認されることに。

今までの待ちの時間なんだったんだ。急いでる人は絶対に移民局に直接行って進捗を聞いた方がいいです。メールや電話なんて絶対に確認されないものとして認識しておいた方が気持ちが楽です。

なにはともあれ前々から言っていた追加書類はやはり必要とのこと。

足りない書類2種 ー 婚姻要件具備証明書、住所の証明書(出したはずでは?と、前回提出した2bとは違うフォーマットの申込書(書くことは同じ)を渡され、それらの提出を求められました。疑問に思ったら終わり。言われたことを淡々とやりましょう。

日本にいる母親に連絡し、戸籍謄本を取りに行ってもらうことに。

 

3月26日

母親が日本からEMSで書類を送付

イースター休暇が挟まります。

4月2日

日本からの書類がクロアチアの自宅に届く

4月3日

日本大使館にて婚姻要件具備証明書を発行してもらいました。皆さんはこうならないよう出生証明と同じタイミングで取得してください。2時間ほどかかります。料金は8ユーロ。

待っている間に写真を取りに行く。3x3.5cmサイズ。料金は7ユーロでした。フォトスタジオはここでしたが素敵にとってくれたのでおすすめです。

https://maps.app.goo.gl/xx5BRXE2ddt7zmZU9

 

4月4日

ペトラに追加の書類を提出しに担当局へ。その日はペトラは不在で他の担当者に提出しました。

ここでトリックが発生

 

滞在届に私の住所を証明する人として、義理のお父さんのサインが必要でした。原則警察に滞在を届け出るときは証明人の同行が必要なので一緒にきてもらったのですが、結果的に以前入国したての9月に届けた滞在届を出せば大丈夫と言われました。お父さん無駄足させてごめんね。

ペトラは月曜に戻るから書類確認したら電話させるようにするとのこと。

 

4月10日 ビザ発給

当然月曜になってもペトラからの電話はこないので水曜の朝一にまた担当局に向かう。⇦これ大事。

日本から取り寄せた書類は受理されたものの、滞在届は以前警察に届けたものでは不十分で、公的役場(ノータリー)に行って公証をもらわないといけないと言われました(2024年から始まったNEWルール)。

前回来たときに別の担当者はノータリーのこと一言も言ってなかったので、人によるとはこのことかと思い知りました。

 

ともあれ急いで義理のお父さんを召喚。

別荘に出かける数時間前でギリギリだったのですが時間を作ってくれたので助かりました。

ノータリーに行って義理のお父さんがサインした上に公証をもらい、ペトラのオフィスに戻ります。なぜかその時になって、ペトラに「あなたが今まで滞在した分の滞在税を払わなくちゃいけないから」と言われ支払い書を渡されました。

郵便局POŠTAに行って支払いをし、その控えを持ってこないといけないのだそうです。

なぜ先に言わないの、ペトラ?

滞在税:7〜8ヶ月分 71€  でした。

固定なのか変動なのかはわかりません。郵便局に行って支払いを済ませ、ペトラのところに戻ります。

この行ったり来たりの間、ペトラのオフィス前には列ができているので、いちいち並び直しの待ち時間発生しています。

 

しかし!とうとう書類一式揃ったということで、

その場で2年間の滞在許可、OIBを発行してくれました。

 

ペトラによるとビザ取得した人はHZZO(ハゼゼオと発音)という国民保険に必須で加入しなければいけないらしく、しかも発行日から8日以内に手続きしないといけないという急さ。

 

せっかくだから今日のうちにやってしまおうということで、隣のビルにHZZOのオフィスがあるので行って手続きを試みます。

 

ここでまた問題発生。

 

ペトラの書類に不備があって、ビザの正式な日付「いつからいつまで」が記載されておらず受理できないと言われてしまいました。ペ〜ト〜ラ〜!

 

結局オフィスに戻って、並び直して、正しいビザの期間が書かれた書類をもらいにいきました。

 

ちなみにこの書類不備以外にも、

私が滞在していなかった一年前の分約1100ユーロの支払い証明がないと保険加入の手続きができないと言われました。

この過去払いシステム、いまだに意味がわからないですがとりあえず金を納めよということなのでしょう。疑問に思ったら終わりです。

日を改めてHZZOのオフィスに向かうことに。

4月11日 IDカード作り

翌日、IDカード作成の手続きのため同じノビ・ザグレブの建物へ。今回はチケットを取って待ちます。夏が近づいており、夏季労働者のビザ申請で混み合っていました。200人、2時間まち。

アリーナザグレブ(徒歩10分)で時間を潰しました。

ちなみに待ち時間少なめならここのカフェにいつも寄っていました。

Coffee bar Martini

順番がきたらIDカード欲しいですと言って必要書類を渡す。

ID発行に必要なもの
  • パスポート
  • ビザ
  • 3×3.5cmの写真
  • 収入印紙:€9.29
  • 申し込み料:ノーマルスピード(14営業日くらい)€31.85/急ぎの人(3営業日くらい) €59.73

収入印紙と料金については事前支払いをしてその控えを持っていかないといけないので、待ち時間の間に申し込み用の支払い用紙だけをもらっておいて近所のPOŠTAで支払いを済ませておくと良いです。収入印紙はPOŠTAの人に聞けばやってくれます。

必要なものリスト

私はお急ぎの方で申し込んだのですが、申し込んだ時はちょうど総理大臣選挙があり、祝日を週中に挟んでしまう日程でした。ここはクロアチア。営業日3日ぴったりにできるわけがないと見越してちょっと遅めに取りに行くことにします。

控えとなる白い紙をもらって今日は終了。


4月23日 遂にIDカードを取得!

またチケットを取って並びます。順番が来たら窓口に行ってもらっていた白い紙と交換しておしまいです。本当にこれで終わり?と思わず聞いてしまいました。

先人たちには意外と早かったねと言われましたが、自分的には長い道のりでした。(メンタルダメージ)この理不尽な役所仕事がクロアチア。現地の人ですら四苦八苦しているシステムですから我々移民はさらに大変です。

それでも正式な滞在許可がもらえたのは本当に嬉しい!

このブログがいつか誰かの役に立ちますように。

 

HZZOにて国民保険に加入した記事はまた追って追加します!

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